山﨑:そうですね。まだこれからなので、細かな内容については今、先生や同じゼミの人とブレストしながら詰めている段階です。40代以上の人たちがキャリアシフトしながら、長く健康に働き続けるにはどうすればいいか、何が必要か。企業で働いていたときの経験から、従来の単線型のキャリアで働き続けることが厳しくなる40代以上の人って多いなと思うんです。キャリア変更に迫られたときに、それをポジティブに捉えて働いていける社会のあり方はどのようなものなのかとか、そういった大まかなテーマはあるのですが………達富:私は福利厚生について考えているのですが、これはもう学部のときからずっと考えていることです。就職先は福利厚生関連企業を選びましたし、卒論もこのテーマでした。学生が就職活動時にどの程度、福利厚生を重要視するのかについて研究し、まとめる予定です。阿形:修士論文や院での研究、あとは学部の卒業論文もそうですが、これらはすべて自分で問いを作り自分で答えを出す作業です。先生は問いも答えも教えてくれません。そこが難しいんですよね。そして本当に苦労するのは答えることではなく、問いを作ることなんですよね。山﨑さんは今ブレスト段階のようですが、問いさえできれば、論文はもう半分書けたようなものです。達富:「これを解決したい」という気持ちがあると、院での学びは、はかどりやすいと思います。授業も自分の関心に基づいたものを取ればいいし、授業で扱っている文献も研究で役立ちそうなものがよくあるし。山﨑:問いを立てる、問題意識を持つことは確かに重要だと思います。問題意識こそが研究を進める原動力なのかもしれません。院に入ると、質量ともに勉強量を増やさないとついていけない。どこまで理解しておけば十分なのかもわからない。もちろん、ある程度慣れることはできます。しかし、知識をインプットして議論としてアウトプットして、議論の中でまたインプットを得るという流れに乗って研究を進めるには「これを追求して明らかにしたい」という気持ちがないと難しいのではないかな、と。阿形:院に入って研究を進めていけるのは学部の成績が良かった人だ、というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、そうとは限りません。おそらく研究を進めていけるのは、ひとつでいいので「これを知りたい」というテーマを持ち、追求できる人でしょうね。山﨑:卒業して、就職して、働いているうちに問いが出てきて院に入った私みたいなパターンもありますし、達富さんのように仕事を通じて問いがまた深くなる人もいますし。達富:問いさえあれば、院での研究はきついですけどとても楽しいし、充実感もあります。博士課程(前期)を終えたあとは、将来的には博士課程(後期)に進みたいです。ただ、後期に進むタイミングはまだ決めていなくて……博士課程(前期)を終えてすぐか、数年程度時間を置くのか。仕事もありますし。山﨑:私は、このまま博士課程(後期)に進むことを考えています。阿形:雇用・労働の現場の経験と、大学院でのアカデミックな学び。この両方を経験することで、テーマも洗練され、論文にもリアリティが出てくると思います。山﨑さんの研究テーマにもつながりますが、キャリアシフトという点でも院での学びはさまざまな可能性があるのでしょうね。25自分で立てる問いこそが研究を進める原動力阿形:達富さんも山﨑さんも博士課程(前期)1年目なので、修士論文の提出は来年になりますね。
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